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青森の温泉

連泊宿 白神 ~食事と人情 究極のビジネス宿~

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いきあたりばったりで宿を決めることも、気ままな旅の楽しさのひとつ。

弘前から白神山地ビジターセンターへ向かう、「白神ライン」(県道28号)を通れば、西目屋にもうすぐというとこで、道にでかでかとある「白神飯店」の看板に誰しも気づくと思う。よく見ると、素泊まりで2800円というすごい値段が目についた。
泊まれる食堂?民宿みたいなもんか?
どんなもんか、話を聞いてみることにした。

ちょっと強面ギョロ目短髪の男性が表に出てきて、対応いただく。
あとでわかったが、この方がこちらのマスターだった。



時間は、アカシジミの撮影したあとだから、もう6時30分はとうに過ぎだったろう。
食事が自慢の宿だという。時間的に1泊2食のコースの夕食はつけられないけど、食堂もやってるから、食べたいものを注文すればよい、という。
安さとなんだかワイルドさが面白くて、では、とお願いする。
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部屋は、食堂につづきのところは満室だということで、屋敷の方にあるアパートのような別館の3人用大きな1部屋をひとりで使わせてもらうことに。案内くださった女性の方が、「夕食つけてあげましょうか?」という。
その「夕食つける」という意味がわからないが、そんなに有利なことなのか?それとも、少しでも払わせようという誘導なのかわからなかった。こちらとしては、安いほうがありがたいのだが、とその時は思った。
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それから、嶽温泉に入りにいったので、帰ったのは、8時すぎで遅くなってしまった。一人地元のお客がいて居酒屋状態。
すでにテーブルに食事を用意して待ってくれていた。申し訳ない。
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(撮影は翌朝の状況)
注文によるメニューでないので、その「夕食つける」を用意してくださったよう。
なんと大きなカニが乗っている。これはすごい。食べるの時間かかりそう、というか一人で食べていいのか。
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それに、「今日は暑かったから」と冷シャブみたいな肉料理も。大満足の質と量。これは、宿泊者全員に出たのか、それとも飛び込みのオイラへの特別料理なのかはわからない。

このカニは「トゲクリガニ」という陸奥湾特産のものだろという。ケガニと似てる。
普通カニを食うのにキッチンバサミやほじる細いヘラがつくものだが、何もない。爪で割りながら食べ始めた。んむ、なかなかウマイね。

と、マスターが、オイラの食べ方を見てどうにも我慢ならなくなったらしく、食べ方を指南してきた。
「カニの足を縦に持って、少しずつかじりとるように食べるもんだ、横に食べるのはおかしい」というのだ。ふつう横に(足の長いほう)切れ目を入れて割って身を出すでしょ。オイラ、自分では、カニに関しては、ばらすのは得意な方だと自信があっただけに、この指南には内心驚いた。いわばカルチャーショック。(死語です?)
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言われるとおりに食べると、なるほど、大丈夫。多少は、殻のかけらも口に入るけど「そんなの気にしない」という食べ方なんだろうと思われる。
こういうことができるのも、このトゲクリガニの殻がほかのカニに比べて薄く柔らかいからできる食べ方だと思った。この食べ方が全てのカニに通用するかといえば、通用しないことの方が多いと思う・・。
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さておき、地元客も帰ったら、マスターはこちらのテーブルに来て、日本酒やりながら、オイラが飲み食いするのにつきあってくれた。
あ、オイラも、オススメの冷酒 白神を注文しておる。
かなり津軽なまりもあって、オイラに話すのは手加減してくれてるんだろうが、それでもたまに聞き取れない。ママさんとの会話になると、もうまるでわからない。
でも、津軽弁はあたたかい言葉だと思った。この後のロードでわかったが、青森の人は実に人懐こさを血にもっている。
そういう雰囲気にまるめこまれて、初めて着た青森の感想から、嶽温泉がよかったこと、いろいろ、つたない言葉でこちらも口を開いた。
ずいぶん長い時間、飲み食いしながら話につきあってもらったと思う。
地域の活動にも(当然に)積極的なマスターの話に、祭りへの関わりあいについて都会生活者の見解の違いの話から入って、そのうちには、オイラの私生活上のダメだしみたいな話にも発展していった。半分しかられてるような感じにもなったけれど(本意は、「渇」注入だったよねん♪)、これだけがんばっているマスターになら、それも納得がいくと思った。

この宿は、工事関係の職人さんたちで人気のようだ。このサービスの内容なら、そうだろう。
基本は、連泊する客さん、これまでの仕事のつながりのある関係先を優先して、一見さんはお断りすることが多いという。ほんとかどうかわからないけど。
食事がこれだけよくて、この値段、日本で一番安いんじゃないのとマスターは胸をはる。

翌朝は、また食事をしっかりいただき、「いってらっしゃい!」気持ちよい掛け声で送り出された。ほかの現場へ向かう職人さんとともに。

また、この地に来たときは、必ず泊まりたい。そして、また夜のとわず語りでは、マスターに「渇」を入れてもらいたい。

一見さんは、基本断っちゃうみたいな話だけれど、このブログ来場者の方は、当方に免じて配慮いただけないか、お願いしておく。(オッケーはまだとれてない)
「たにつちのブログを見て泊まりをお願いしたいのですが・・」と一言添えて連絡をいれてみてほしい。

(訪問日:2011/07/07-08)

案内
〒366-1633
弘前市大字国吉279-2
0172-81-7171
料金:1泊2食(夕・朝)    5250円
    1泊3食(夕・朝・弁当)5775円
 *連泊の場合、値引きあり


Commented by ゆみ at 2011-07-21 21:28 x
へぇぇ~~♪
いい旅でしたね~~。良かった良かった。

電気の来てない「ランプの宿」ってのもありますよね、そういえば。

しかーし、一見さんお断りなのに、このもてなしようは何?!
マスターの奥さまに惚れられたとか・・。
だってこのカニけっこう高そうですよ!?

名物、「嶽きみ」も食べた?(とても美味なトウモロコシで~す)

へば~(^^)/~~~
Commented by げん@電気TV完備です at 2011-07-24 23:00 x
ゆみさん、遅くなり~ありがとうございます。
ええ、いい旅でした。ってまだ1日目のレポなんですが、、
えっへん!遅い時間に飛び込みで、こんなサービスをいただき・・
マスターも奥様も、きっと、オイラが大丈夫な人間だと、見抜いたのでありましょう。(汚いかっこなんですが)
そうまで信用されるなら、こちらもその好意に応えなきゃ、という気になります。お部屋綺麗に使いました・・
名物、「嶽きみ」??そんなのあるんですか?それははずしましたたです。
へば~!
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by parnassus | 2011-07-13 00:12 | 青森の温泉 | Comments(2)

「パルナッソス山」登山中 たにつちの日常。地図/道路/旧標識/温泉/風景/花/蝶/建築/蕎麦/肉/音楽/鉄/撮影・・気が多すぎて欲張りの煩悩まみれw


by たにつち
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