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写真(山・花)

乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)

前記事「乾徳山ハイク2013秋」のつづき・・本記事では、山頂からの東京スカイツリー(TST)遠望トライと下山の顛末を記載する。

さて、かなり苦労して着いたせっかくの山頂だが、下山のことを考えると時間もない。
慌しく機材をセットしてTSTを探した。

どこに見えるのか?・・目的地変更で来ただけに、資料の用意なしで来てしまった。

富士はほぼ真南で、東京はほぼ東だ。よって富士山方向から90度左を眺める。
乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)_c0043361_1616664.jpg

およそ東京方面と思われる方向には、山々の間に、平野とまちのビル影が見えた。
よっしゃ!きっとその中にTSTもあるに違いない。(あとでわかったところのTST位置もマークすると上画のとおり)



同定用の双眼鏡でざっと眺めると、ビル影は多く見えるのだが、正直どれがTSTなのか断定できなかった。
理由として、この双眼鏡、この夏、長く車に入れっぱなしにしたせいだろう視界が白っぽくなってしまった。長く使ってきたが、くもらせてダメにしてしまったようだ、残念。

とにかく時間もないので、街の方向をパノラマのようにもれなく撮って(絨毯撮影?)、自宅作業にて精査することにした。

帰宅後のPCに取り込んでの作業、画像補正でコントラストを強めていくと・・
乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)_c0043361_0592494.jpg
ビルの中にTSTも浮かび上がってきた!写っていた!(焦点距離240mm、トリミング)(*クリックすると大きな画像)

実は、こんな時間(予定よりだいぶ遅くなったが)に登った理由として、こちら方面からの順光による立体的で迫力のある画を撮影したいという狙いがあった。
ねらいどおり、午後の順光での立体的な風景を写すことができた。午前中の逆光シルエットではこうは写らない。

ここからの距離は、カシミール簡易計測によると、99.917Km。惜しいところで100km超基準の「超遠望」にはならない。
これも後でわかったことだが、Web上にはすでにいくつもTST観察報告や撮影画像も掲載されている。
よって、ここからの撮影第1号というものになれないが、順光での撮影画としてはもしかすると本邦初撮影・初公開ではないかと期待したい。なぜなら、当日中の下山を考えると、この時間帯に山頂から撮影するのは、ほぼ限界だから。
ただし、国師ケ原が指定キャンプ地になっているようなので、ここでテントするなら、もっと遅い時間まで可能とはなる。

TST周辺のビル同定はこう
乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)_c0043361_16185793.jpg


焦点距離500mmでの撮影画(トリミング)
乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)_c0043361_16214468.jpg


周辺光量不足が激しい。
普段なら、もっと絞って撮影せねばならないところを忘れていた。

今回は、予想以上の本格的な山登りだった。
当初、普段の遠望撮影用の機材、三脚ほか一式を背負って歩き始めたものの、重すぎて無理と車にとって返した。
望遠レンズはSIGMA50-500+2倍テレコンに限り、三脚はやめて一脚にした。一脚手もちの超望遠撮影となるが、レンズには手ぶれ補正機能がついている。これに任せようという「賭け」だ。
実際、三脚ほかの機材をあきらめたことで登りきれたと思うし、昼からの行動でも可能となった。

ただし、やはり500mm域での一脚の手持ちは、厳しかったようだ。↑はほぼ絞り開放だが、それでもやや手ぶれが生じている。ピント自体ももう少しだったかも。
500mmでも厳しいことに加え、TSTの場所もわからないことから、テレコンつけての撮影はなし。
乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)_c0043361_1202110.jpg

なお、カシミールシミュレートでは、ここから横浜ランドマークタワーも見えることになっている。
その部分を確認すると、くっきりではないが写っていた。
乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)_c0043361_16275021.jpg
今後、こういうほかのランドマークも記録していきたいものだ。

こうして、大急ぎで山頂からの撮影をすませ、下山にかかる。()

「水のタル」を経由する別ルートもよくわからないし遠回りになるようなので、やむえず登ってきた鎖場経由で下山する。

月見岩付近からの富士展望は、午後の日がいっそう紅葉を鮮やかに照らして、この日のフィナーレを飾ってくれた。()
乾徳山からの東京スカイツリー遠望(99.9km)_c0043361_1252194.jpg


ここからは、日没の恐怖と戦いながら、急いで下山する。くだりでさえこんなに長かったかと思った。
歩き方に無理をしたのだろう、左足ひざの裏がくじいたように痛くなりだした。右足は、利き足だから、すでに登りのときつりかけている。
両足ともよたよたと、でも、可能な限り早く下りるほかない。
暗い杉林に入ってから、道を間違えることがこわかったが、幸いにそれることはなかった。

登山口には17:10に着いた、
さらに、駐車場までについたのは17:30近く、もうとっぷりと暗かった。
すんでのところでセーフ。ほんと、危なかった。山頂の祠の神様、ありがとう!
こういう山歩きは基本やってはいけないことだと思う。ライトも必ずザックに入れておくことの必要性を痛感した。

地図で確認すると、約1050mの標高差の往復だった。そのレベルの山歩きはこれまでもめったに経験ない、それに加え、身体ナマリまくりのところでやったわけだから、オイラには十分ハードだった。
その日から数日間は、怪我したのと匹敵するような筋肉痛がずっと続いた。

(撮影日:2013/10/27)


Commented by hornpipe at 2013-11-06 21:57 x
こんなに東京が見えるんですね! 距離よりも、奥多摩の山を通してですから、やはり驚きです。逆に、東京から乾徳山が見えるわけで、これも驚きです。
STの手前に見える尖がりの山は、御岳山の奥の院のようですね。すぐそこに見えてしまう。
Commented by げん@初の山梨からのTST画 at 2013-11-06 22:53 x
hornpipeさん、10月中の午後も遅い条件での遠望ですから、これくらいで御の字でしょうね。
上の横長のショットは、雲間からの光線が斜めに差込み、大東京を照らすダイナミックさを感じ、気にいっています(自撮自賛・・)
ご指摘のように、TSTと重なるピークは、御岳山奥の院でした。(カシミール確認)
御岳はまだ登ったことないのですが、あきるの市の山なんですね。
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by parnassus | 2013-10-27 23:23 | 写真(山・花) | Comments(2)

「パルナッソス山」登山中 たにつちの日常。地図/道路/旧標識/温泉/風景/花/蝶/建築/蕎麦/肉/音楽/鉄/撮影・・気が多すぎて欲張りの煩悩まみれw


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