カメラが直ってきたというのに、今年の貴重な残り時間、ロードに出ないのはもったいない。
例年この時期、暑さも最高潮だけに、避暑も兼ねて高いところのチョウへ向かいたくなるところだが、今回、手近な栃木県内をまわるコースを考えた。
栃木県内には、一般的には遭遇困難種である2つのヒカゲチョウ、オオヒカとクロヒカモドの生息地がある。
このヒカゲのくさいところを一気訪問しようという計画である。
ベストなタイミングには遅すぎと承知だが、動画で押さえておきたい。
考えてみれば、もったいなかった。埼玉北部からアクセスしやすい地の利があるというのに、ほとんど出向いてなかった。つい、まだ見ぬ長野県や山梨県などで生息地を見つけたいとハードルの高い方を選んでしまう傾向にあったが、近くで手堅い場所があるなら、それを優先すればいいじゃん、と動画撮るようになってから思う。
本日は、折しもリオ・オリンピック2016の開会式のようだった。FMで聞きながら向かう。
オオヒカの生息地、もう10年近くぶりか、、場所もよく覚えてないが会えるかな。
駐車場所から、そこそこ歩く必要があるのだった。
この辺りだっけなあ、、はじめいっこうに気配がなくて心配したけれど・・いたいた。やや局所的ながら変わらずその姿を見せてくれた。よかった。
撮影に取り掛かろうとするとき、車に色々と機材を忘れてきたことに気づく、、先週1週フィールドに出なかっただけでこれだ。認知症か。仕方なく、駐車場所へ取りに戻った。まあチョウは逃げないだろう。
今日は「猛烈な暑さに注意」と天気予報が言っていたっけ、、確かに猛烈に暑い。往復したら、ハアハア、汗ダクダク。
オオヒカは、やはり敏感で、なかなか近づかせてくれない。遠くから撮りながらジリジリと近づく。
時間帯のせいか、不活発で木の根元あたりでじっとしているシーンばかり。
また、暗いところで写った画を見ると、ノイズがひどい・・
あまり動画的に面白い様子は撮れなかったけど、ぜいたくは言えないね。
HFRで飛び立ちを数ショット撮った。
たいした撮影もできていないが、気づくとけっこう時間が経っていたので次へ。
日光だいや川公園に立ち寄る。初めて来た。フィールド的には、河川敷の林の環境を見るにとどまる。
「緑の相談所(管理事務所)」で、夏休み恒例チックな展示「美しき日本の蝶たち(とちぎ昆虫愛好会)」が開催中だった。(7/21~8/7)
主に栃木県内のチョウについて、上に生態写真と下に標本。
写真では、栃木県在住に限らず知ってる撮影者のお名前がちらほら(笑
標本は、採集年代が古いものも多いよう。栃木県内のコヒョウモンモドキとかクロシジミとか、今となっては貴重なものと思われるものも含まれる。
手短にして次。クロヒモ生息地へ。ここは、それなりの距離を歩いていく必要があるという。
いまいち場所がわかっておらず、だいぶ行き過ぎたらしく、大幅に時間をロスしてしまった。また、猛暑に運動不足が重なってバテバテ状態に。水分だけは飲もう。シカの群れを見た。鳴き声も何度か聞く。この山には多いようだ。
半ばあきらめての下山中、飛んできたヒカゲが止まって、上翅裏面の三つ目を確認。
ようやく会えた!クロヒモと会うのも山梨でワンショット以来、10年ぶりくらいだと思う。
この1頭は同じところに執着して、飛んでは戻ってを繰り返す。夕方活動の時間でないとこういう行動は見られないだろう。時間的にもほかを探すよりこれをと、こればかりの撮影となった。
道にまで下りて、全開・・
途中、別な個体がからんできて、短時間だが卍巴飛翔を見る。ほかに1頭もいたのだ。
2回目のからみで飛んだ後、遠くへ行ったか、戻ってくることはなかった。
日もかなり暮れていて、本日は終了。久々に歩いた(といってもたいした距離じゃないのだが)。足が痛い。
時期はやはり遅かった。また、撮影の成果としても、いまひとつだったけれども、曲がりなりともヒカゲのくさいところを計画どおり押さえられたので、御の字である。
(撮影日:2016/08/06)