雪雲もいつ晴れるか埒があかない感じだったから、北軽井沢を抜け、TSTが見えるはずと当たりをつけていた小浅間山へ行ってみることにした。
またまた田代博氏作成の「TST可視エリアマップ・長野県東部詳細版」から、浅間・軽井沢エリアを抜粋掲載させてもらう。
小浅間山は、おそらくその中で、厳冬期でも一番手軽にアプローチできるポイントになるのではないかと思えた。
この山に関しては、遠望の先輩である「軽井沢・レトロの里の風景」のブログ記事でも、楽々でハイクされたということだし。
峰の茶屋、東大火山観測所の脇が登り口。気温はマイナス5度と表示
道には、スキーとスノーシューの足跡のみのようだが・・。
撮影機材一式を背負って、トレッキングシューズにスパッツ、軽アイゼンという軽装だが、、一歩一歩行くしかない。
振り返ると浅間本山が手に届くよう
山頂近くは、風で雪はとばされて石が露出、ところどころ凍りついた氷そのものがむき出しに。
ひーこらしながらも1時間少々で山頂到着。駐車場では1台先に止まっていたが、登りは誰とも会わなかった。
山頂標識は、風で倒れたのか、この時期わざと倒してあるのか?
この状況下で遠望の撮影機材をセットするのも苦労だった。ほんと、すんげえ風だ。
ザックを含め色々なものが風で飛ばされそうになってあわてる。カメラ・レンズが三脚ごと倒れたり。
もちろん寒いね。カメラ操作のために、手袋を外すことが多いのだが、それも厳しい。
TSTはこの方向にあるはずだ。
参考にカシミールのシミュレート画を重ねると次のようだ。見えるか?
あった!(AM 9:54)
距離は136.7km。初めて長野県地籍からのTSTをゲット。今シーズンの成果をひとつ得た思い。
大きさは距離相応、山越しに見るややマニアックな眺めだが、はっきり確認できた。
手前のゴツゴツした山は妙義山、その向こうに空を切り取るスカイラインとなってるのは、いやほどなじみの外秩父山地、東秩父村=皆野町の登谷山~皇鈴山の稜線だった。
左に鎧山の大きな電波塔、なだらかに登って登谷山の送信施設、TSTがあって皇鈴山の送信施設、日頃もっとも手近に眺めている並びを裏返しに見て不思議な気がした。
右に目を転ずると、ときどき雲の切れ目に垣間見える八ヶ岳山塊も近い。
浅間の中腹を望遠で切り取ったり・・
魚眼でも
それにしても、冬山を甘く見ていた。風にこれだけやられてしまうとは。
体感温度はどんなものだかわからないが、、今まで撮影してきた中でもっとも寒い撮影体験だったと思う。
気づけば、左足の指がしびれて動かせない、冷たさを越して感覚もなくなってる・・凍傷になりかけ?なんて怖くなって、下山することにした。
下りは、森に入ると、うそみたいに穏やかなひだまりハイク。
左足の感覚も戻ってきた。凍傷にはならなかったようで、ほっと安心。
このレベルの冬山だと、さすがにトレッキングシューズじゃ、やばいのかもしれないな。
車に戻ったとき、ザックのポケットに入れていたウーロン茶は、ボトル内で一部シャーベット状に凍っていた。
その後、再び草津へ向かうことにしたが、途中、なんともなかったはずの手もジンジンしてきたり。
ときにTST遠望撮影は、このように体を張ったものになるのだということを付言させてもらいたい(笑)
(撮影日:2013/01/29)
楽々遠望スポット度:★★(冬季は、装備をしっかり。天候状況を見て無理はやめましょう)
すいません、書き始めだけで保存した(非公開にするの忘れた)記事が、目にふれられてしまったようです。
写真も加え、記事を完成させました。
日は悪かったですが、展望条件はよかったと思います。苦労しましたが、撮れてよかったです~~(泣)
写真、感動的です。登谷山とか皇鈴山とか、私も何度か歩いた辺りで、感慨ひとしおでした。
長野県(軽井沢)から「東京」が見える……ということにも驚きましたが、でもこれは、碓氷峠の山とか奥秩父あたりからだと見えそうなので(カンです)、やはりスカイツリーが見えたということが大きいですね。
小浅間山頂の標識は、私が登った時にも倒れてました。写真を見ると私の時よりもほとんど雪が飛ばされていて、風の強さが分かります。
「長野県(軽井沢)から東京が見える」・・いいリード・フレーズでございますな。
シュミレート画でわかりますように、東京も北部エリアは直に眺められるようです。
都心の建物は、TSTは別格としましても、サンシャイン60などが見えるようで、実は、遠望1枚目の右手にかわいく写っております(笑
ここからの見え方は、日中どうしてもシルエットになってしまいますが、夕刻の順光で映せたら、別な見え方がすると思います。いつか条件のかなりよい日の午後にもトライしたいですね。