茨城の温泉をよく知っているわけじゃないけど、茨城平野部ではあまりよい温泉を期待できない印象がある。
栃木に向かって、宇都宮近辺くらいにしようか、とナビで探してみる。
だめなら、久々に「福祉温泉 江曽島」でもいいかなと。
と、「ただおみ温泉」なる、いかにも味のある名の施設がヒット。あやしさが薫ってくる(笑
宇都宮ICからも遠くない。行ってみよう。
たどり着いたその姿は、やはり想像にマッチする、どこかウッディなエエかんじの佇まい。
玄関入るとすぐ受付で、自販機で券を買う。脱衣所への入り口も目の前。
「食事は6時までね~」と言われる。その気はないが、右に曲がれば休憩室があり、厨房もしっかりしているもの。
脱衣所全景
壁に、源泉かけながしの表示
また、浴場の壁には、「源泉47度、80L」とある。毎分の汲み上げ量のことなんだろう。
早めの時間なのに、そう大きくない浴場にもう何人もいた。
客層は、ジモ度高いようで、世間話に花がさいてる。
常に2~3人(多いときは5人)いたので、シャッターチャンスがない。
浴槽は10畳はあろうか大きいのが一つ。洗い場から仕切りなく、浴槽の上は露天のようになっている。ただ、この季節ゆえ、透明なガラスか?で屋根を取り付けてある。それでもなんとなく涼しい。
あとの時間に、浴槽内はオジヤン一人になったとき、お断りして撮った。
奥に「源泉」と書かれた投入があって、このお湯が熱め。
温度は、ヌル目。まったりするのにはよいが、も少し熱いほうがよく、源泉近くに陣取った。
また、深湯であるのもいい。
コップもあって飲んでよいよう。
その湯は、ほぼ透明、わずかに白濁ありか。マロマロと、塩化物泉的にとてもやわらかい。でも特に味や匂いというものはない。わずかに、赤城・榛名系塩化物泉と共通のミネラル臭が乗ってると思った。
後に分析書を見ると単純温泉該当だった。
だが、硫酸塩系で、やはり温まりやすく、源泉パワーを実感する。また湯上りさっぱりでええ。
カランは左右に計6台・・こじんまりだが、こんなものだろう。
こんなユニークな浴場があったなんて、知らなかった。なんとも不覚。
これは泉質派のオイラとしては、ほんとにいいとこ見つけた!とホームラン打った気分。はるばる来てよかった~
歓びの舞!親指の開きとそっくり返りがハンパないぜ~
上がった後、いい湯だったと感想を受付のオバさんに伝えると、この方がたいへん取材に協力的で色々教えてくれた。
蛇口からの湯も全て温泉(水との混合はあり。)、わかし直しもなく、汲み上げたそのままだと。
だから、夏場は屋根をとって露天に、それでも冷めないから熱い、という。
民間営業。1000m掘削して温泉が出た。
平成4年に営業開始、現在の建物に立て直したのは平成14年、以前はプレハブ様のものだったり。
ただで近所の人に入らせていたが、営業したら、ということでやるようになった。
社長の名が「ただおみ」で、この名となる。ただ3年前に亡くなられた。
「死んでも名を遺せ」と言ってたそうで、まさにそういうことになった。
と、オバさん、かなり長くやってるようで詳しい。もしかして社長のオクサマ?それは聞きそびれた。まさかね。
なかなか見つからない温泉分析書は、玄関の棚の上にあった。平成23年のもので新しいもの、だけど見えにくい。
棚に色んな飾り物がおいてあって、撮影に動かさせてもらった。しかし、張り付いて動かせない人形があって、よい角度から撮影することができなかった。
近くには、温泉付きの「道の駅ヴィラ・デ・アグリ」もある(ここは未湯だ)。
この辺、矢板から続く山際で、よい泉源エリアなのかもしれんね。
ともかく、何度も書こう。こんな温泉施設があるのを知らないのは不覚だった!
(訪問日:2014/12/19)
オレ的オキニ度:★★★★☆
案内
宇都宮市新里町丙712
028-665-3355
営業:10:00-21:00
定休:毎週木曜日
料金:500円(1日券600円)
公式ページ
*国道293号線と接しているが、国道からは直接の入口がない。一本裏道に入る感じなので注意!