国道462号沿い 埼玉県神川町新宿 石重寺の敷地内ににある。神流川を渡れば、もう 群馬県藤岡市（鬼石）という立地。ここを通るとき、道路から見える石標らしいものがあるなあと思っていたが、ようやく立ち寄って、記録できた。
これだと 文字が見えないので、上下２段にして拡大を
東国鎮守 官幣中社金讃神社従是左 九丁余
従是東元三大師 七丁
「元三大師 七丁」
元三大師とは何か？（がんざんだいし）と読む。天台宗の僧「良源」、慈恵大師とも呼ばれる。比叡山延暦寺の中興の祖だそうだ。悪魔のようなお札を見たことがあると思うが、厄除け大師として、独特の人気を集める人。転じてこの碑では、天台宗の金讃神社と並び立つようにある近くにある、大光普照寺（天台宗）のことを指しているのだ。
埼玉縣武蔵國児玉郡青柳村大字新宿明治廿四辛卯年 久保嶋ヵ幾太郎建之 建てたのは、久保嶋？さんという個人の奉納。これは私設の標柱。
また、明治中期のものであった。
國の境界ではなく、神社と寺の方向と距離を示す道標だ。
本来の向きは、反時計回りに90°だったのではないか。
おそらく国道462号の道路整備で、移設が必要になって、その際、塀沿いになるので、金讃神社の面を正面に見える向きに立てたのだろう。
